20140523_0600001: ロンメル銭湯兵 ★@\(^o^)/ 2014/05/22(木) 22:15:29.56 ID:???.net
  ・「マニュアルの国」日本も、大災害時は無責任・無能・混乱
  ・過度の自虐は実質的な対策につながらず、恨み返しで終わる恐れ

 セウォル号の乗船者たちを救うことのできた「ゴールデンタイム」は、30分から1時間程度。その時間のほとんどは、
セウォル号乗組員の理解できない無責任さのせいで無駄になった。「ゴールデンタイム」後に生じた混乱や雑音は
国民の怒りを買ったが、実際に救助できたかどうかとは関係が薄い。「なぜゴールデンタイムを生かせなかったのか」
という自責は、100回繰り返してもまだ足りない。しかし、既にゴールデンタイムが過ぎてしまった後の枝葉末節的な問題を
めぐってののしり合うのは、自責ではなく自虐だ。

 災害に最もうまく対処している国は日本だと思っていた。災害と共に暮らしている上、責任感・節制・正確さのある国民性も
有名だからだ。そこで、朝日新聞の元主筆・船橋洋一氏が書いた『福島原発大災害の真相』(原題『カウントダウン・メルトダウン』)
を読んだ。結論から言うと、当初の考えとは異なる教訓を得た。

 2011年3月11日の津波で、福島第一原子力発電所は停電し、原子炉を冷却できなくなった。こういう場合に備えて存在している
原子力安全保安院所属の検査員4人は、いざ事態が深刻になるや、現場から逃げ出した。原発を運営する東京電力の社員は、
家族に連絡して逃亡した。一番最初に空っぽになったのは社宅だった。政府の緊急事態宣言は一刻を争うというのに、
与野党の党首会談のせいで1時間半も遅れた。最も重要な安全保安院の院長は、原子力の門外漢だった。東電の社長は
1日遅れでようやく現場に到着した。首相は、1号機水素爆発の場面がテレビで放映されてから1時間後に、「爆発した」という報告を受けた。

 冷却水のポンプを回すのに必要な電源車は、原発ではなく、とんでもない場所に集められた。ようやく、あらためて現場に送ったものの、
今度はポンプと接続するケーブルがなかった。電気会社にケーブルがなく、約60台の電源車は無用の存在と化した。貴重な一夜は
こうして無駄になった。この2日間で、政府の発表窓口は4回も変わった。

 原子炉から蒸気を抜かなければ爆発の危険があり、蒸気を抜けば放射性物質が漏れる。政府は、蒸気を抜くと決断した。なのに、
生死の懸かったその決断が実行に移されるまで、実に10時間もかかった。内閣・保安院・東電の考えがずれていた上、調整もされなかった。
 原子炉に海水を注入するという応急措置も、突然中断された。野党は「首相が中断させた」と言い、首相は「私も知らない」と言う。
 誰が、なぜ中断させたのか、今も分かっていない。3号機の使用済み燃料貯蔵プールに対する放水も、作業の順番や手続きをめぐって
警察・自衛隊・消防庁間の争いが起こった。原子力安全委員会は、最初から最後まで機能「ゼロ」だった。(>>2以降へ続く)

楊相勲(ヤン・サンフン)論説委員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2014/05/21 10:28
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/05/21/2014052101133.html

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