no title1: これをピンチと言わずして◆aoV9UPlvFw 2014/05/25(日)13:09:24 ID:EwiTR7nOH
東シナ海の緊張と混迷が深まり、日中双方に疑心暗鬼ばかりが募る事態を強く危惧する。

防衛省は、鹿児島県・奄美群島の無人島、江仁屋離島(えにやばなれじま)で、陸海空の3自衛隊が連携した離島奪還訓練を27日まで
実施している。尖閣諸島をめぐって日中関係が悪化する中、海洋進出を強める中国をけん制する狙いがあるのは明らかだ。

時を同じく東シナ海の北方では、中国海軍とロシア海軍が合同軍事演習を26日まで実施している。こちらも日本と米国をけん制する意図
がある。

日中双方の軍事的な威圧行為は、いたずらに緊張関係を高め、対話による問題解決を遠ざけるだけだ。無用な危機をあおる軍事訓練を
日中両国は厳に慎むべきだ。

3自衛隊による離島奪還訓練は国内では初めてだ。安倍政権は離島防衛強化を掲げており、南西諸島への陸上自衛隊の警備部隊配備
に向けた地ならしの意味合いもあろう。中国に対する住民の警戒感をあおる狙いも透けて見える。

実際、中国脅威論が喧伝(けんでん)されることで県民感情も悪化している。県が昨秋実施した県民意識調査で、中国に「良くない」印象を
持っている人が89・4%に上った。しかしながら対立がエスカレートすれば、真っ先に狙われ被害を受けるのは軍事基地が集中する沖縄で
あることを決して忘れてはなるまい。

離島奪還とは、敵対勢力に制圧された島を、上陸して武力で奪い返すことを指す。尖閣諸島が想定されるが、先島など有人島も対象とされる。
住民がいる島で奪還作戦が実行に移され、戦闘状態に陥れば、どのような状況になるかは沖縄戦が既に実証済みだ。

そもそも離島奪還とは、領土・領海を防衛する国家主義的な目線でしかなく、住民の安全は二の次、三の次であり、場合によっては島の全滅
をも想定するものだ。外交の失敗を前提とした島民全滅作戦と置き換えてもいい。

安倍晋三首相は「国民の生命と財産を守る」と繰り返すが、その中に沖縄県民が含まれているのか甚だ疑問だ。

離島奪還作戦は机上の空論でしかなく、訓練の実行はまやかしだ。国民の危機意識に訴え、「戦争ができる国」への政策転換を正当化する
ための印象操作でしかない。安倍政権は、外交努力による中国との関係改善に注力すべきだ。戦わずして平和を維持する最高の外交こそ
追求すべきだ。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-225921-storytopic-11.html

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