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    タグ:ヘイト本

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    変態新聞
    1: ねこ名無し ★ 2017/10/07(土) 07:59:12.85 ID:CAP_USER
    北朝鮮の工作説まで浮上する「ヘイト本」が売れる“闇”

    大昔、「ビジネス社」という出版社から『小説 土光臨調』(1982年11月20日初版)という本を出した。小さな会社だが、「時々の流れ」をいち早くキャッチするのが上手で、本もそこそこ売れて、その後、角川文庫に入った。僕にとっては、出版を勧めてくれたビジネス社には恩を感じている。

    だから『沖縄を本当に愛してくれるのなら県民にエサを与えないでください』という本が、ビジネス社から出ている!と聞かされ、あ然とした。この本、シンクタンク「沖縄・尖閣を守る実行委員会」代表と名乗る惠隆之介氏と、経済評論家の渡邉哲也氏の共著。

    「沖縄に忍び寄る覇権国家・中国の魔の手」「裏切りの県民性の闇」「沖縄と日本を売る職業・左翼の闇」といった文句が躍る。「オキナワは右も左も金の亡者ばかりだ」と基地反対の沖縄県民を痛烈に批判している。

    タイトルからして、俗に言う「ヘイト本」の流れではないか?それにしても、同じ日本人が沖縄県民に向かって「エサをやるな」と表現するのは、あってはならない「究極の民族差別」ではないか――。

    確かに、韓国や中国をボロクソにこき下ろせば本は売れる!と思い込んでいる出版人がいる。嫌韓・嫌中本が次々に出版されている。今度は「嫌沖」で一儲(もう)け!という向きがあってもおかしくない。

    しかし、である。この本は「言葉の感覚」が麻痺(まひ)している。あのビジネス社がこんな本を出すなんて……情けなくなった。

        ×  ×  ×

    本屋に行くと、異様に長いタイトルの本が並んでいる。例えば、『韓国は日米に見捨てられ、北朝鮮と中国はジリ貧』『教えて石平(せきへい)さん。日本はもうすでに中国にのっとられているって本当ですか?』――。この異様にタイトルが長い本は、ほとんど韓国や中国への露骨な嫌悪感を表したヘイト本。特定の民族を一括(くく)りで批判する本である。

    どこの民族にもマイナス面はある。紳士の国イギリスでも、日本でも「恥ずかしい部分」がある。そのマイナス面を並べ立てる手法で一冊の本にする。「お手軽」である。しかし、お手軽本はまず売れない。共感を呼ばないから売れない。

    ところが今年、なぜか「お手軽本」が売れている(という評判だ)。その筆頭が、ケント・ギルバート氏の『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』である。今年2月に書店に並び、40万部売れた(と聞かされた)。「儒教」なんて難しい言葉をタイトルに使っているが、要するに、悪口のオンパレード。適当に「日本国絶賛」もちりばめている。

    何で、こんな「いいかげんな本」が支持されるのか、僕には分からない。あえて言えば、金王朝の北朝鮮、トランプ大統領のアメリカだけでなく、世界的に「排他主義」が流行(はや)りなのかもしれない。

        ×  ×  ×

    『夕刊フジ』もそうだ。政治欄の中には、嫌韓、嫌中ものがたびたび登場する。数年前まで、この夕刊紙を愛読していた。この新聞にしか見られない「ユニークな政治感覚」が好きだった。これは、右とか左とかは関係ない。知り合いの記者もいた。

    ところが、いつごろからか反韓国、反中国になり、気がつけば、恒常的な「扇動新聞」に成り下がったように見える。例えば、手元にある9月20日付の記事の4面の見出しは「深谷隆司元通産相激白  韓国・文政権は狂気の沙汰 同じテーブルに着くのは、やめていい」とブチ上げている。読んでみると、ニュースではない。別に新しい見方でもない。

        ×  ×  ×

    2016年6月、ヘイトスピーチ解消法が施行されたが、ヘイト本は姿を消さない。その理由は、ヘイト本がなぜか一定の売り上げがあるかららしい。なぜ、売れるのか?

    想像するに、ある集団が「ヘイト本」を応援する。例えば、ニュースサイトのコメント欄に反韓国、反中国、果ては反沖縄の書き込みをして世論を煽(あお)る。その集団が「呼び水」として一定の部数を買い占める、と見る向きもある。あり得るだろう。

    安倍政権に近い右寄りの集団の仕業と見る向きもあるし、最近では、北朝鮮のサイバー部隊が日本人になりすまし、「反韓国」の世論を作っている!という“分析”まであるらしい。

    https://mainichi.jp/sunday/articles/20170925/org/00m/070/003000d

    >>2以降に続く)

    引用元: 【毎日新聞】「ヘイト本」が売れる“闇” このまま「民族差別」を扇動していると、日本は全世界を敵に回すことになるだろう

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    1: ねこ名無し ★ 2017/09/30(土) 17:47:44.14 ID:CAP_USER
    今、書店をのぞけば、「世界情勢」や「東アジア」といったコーナーや、ベストセラーのコーナーを埋め尽くす本がある。異様に長いタイトル、帯文が特徴の「ヘイト本」だ。一時は沈静化したが、再び隆盛の兆しを見せている。

    ◆知識人やメディアがヘイトを煽る責任は重大

    日本でヘイト本が出版の一ジャンルとして定着してしまった昨今。情報発信を生業とするメディア関係者の矜持を問うのは、ジャーナリストの青木理氏だ。

    「正直、ヘイト本が売られている現状を、メディアに携わる者として心から恥ずかしく思います。差別心や排外意識は誰の中にもあるけれど、それは一度広範囲に燃え上がってしまうと容易に消すことができない。だから、少なくとも知識人や政治家、メディアは差別や排外主義を煽ってはならないんです。なのに出版に関わる者が排外主義的な本を出すことで人々を煽ってしまっている現実に、僕は大変な絶望感を抱きます」

    日本出版販売が発表した今年の上半期ベストセラー新書によると、1位は『応仁の乱』(呉座勇一、中公新書)で2位がケント・ギルバート氏の『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』(講談社)だ。「日本最大の出版社である講談社から、ヘイト本が出た影響は大きい。他の出版社だったら40万部以上も売れなかったでしょう。2匹目のドジョウを狙って、今後他の出版社もこれに続きかねません」

    ただ、青木氏の目には、ケント氏のベストセラー本は羊頭狗肉としか映っていない。

    「タイトルに、『儒教に支配された』とあるけど、中身は8割がヘイトで1割が日本絶賛。前提として語られるべき、儒教とはどういうもので、中国や韓国が儒教とどう交わっているかなどが書かれていません。韓国に駐在した経験から言いますけど、韓国が儒教に支配されているなどと断ずるのは粗雑な妄想です」

    青木氏の怒りは、ヘイト本の作り手たちの姿勢にも向かう。

    「ある民族や社会を一括りにし、マイナス面だけをかき集めて貶めるのはお手軽で、しかし許し難いヘイトです。ならば日本は世界に冠たる“痴漢大国”であり、全国各地の繁華街では風俗店が公然と看板を掲げている。これだけ捉えて『日本はとんでもない異常性欲国家である』などと誹謗することもできる。もちろん、『日本はなぜ風俗看板を掲げられるのだろうか』を分析すれば、一つの社会科学の本になるわけですが」

    素材の集め方と料理の仕方次第で、本の価値は大きく変わる。

    「韓国の書店にも日本研究の書籍はあります。でも、日本のヘイト本のような書籍は見たことがない。“日本独自の出版文化”でしょう」

    出版文化においても、日本は今、大きな岐路に立っているようだ。

    【青木 理氏】
    ジャーナリスト。共同通信社時代にソウル特派員を経験。近著に『日本会議の正体』(平凡社新書)『安倍三代』(朝日新聞出版)など

    取材・文・撮影/野中ツトム・鉾木雄哉・岡田光雄・福田晃広(清淡社)
    ― なぜ[ヘイト本]は売れ続けるのか? ―

    http://news.livedoor.com/article/detail/13659157/

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    引用元: 【青木理】ヘイト本のヒットは日本の恥ずべき事態 知識人やメディアは煽ってはいけない[9/30]

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    1: ダーさん@がんばらない ★ 2017/09/16(土) 13:41:07.10 ID:CAP_USER
    「ヘイト本」はどうして生まれたのか? 嫌韓中本の異例のヒットから考える

    今、書店をのぞけば、「世界情勢」や「東アジア」といったコーナーや、ベストセラーのコーナーを埋め尽くす本がある。異様に長いタイトル、帯文が特徴の「ヘイト本」だ。一時は沈静化したが、再び隆盛の兆しを見せている。

    ◆異例のヒットを飛ばす嫌韓中本の現状

    書店の棚に異変が起きている。韓国や中国への露骨な嫌悪感をベースとした書籍群が、売れ筋コーナーに大量に並んでいるのだ。

    取材班が都内各地の大型書店で売り場担当者に聞いてみたところ、一番人気はケント・ギルバート氏。今年2月発売の『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇』(講談社)は40万部を突破した模様だ。これに次ぐのが、右派論壇の重鎮・百田尚樹氏の著作群。朝日新聞の全5段広告で土下座を披露して話題になった『今こそ、韓国に謝ろう』(飛鳥新社)は、一部店舗ではケント氏を上回る数字を叩き出す。

    書店員たちは、「購買層は40代以上の中高年男性。ジャンル全体として売れ行きはいいが、書かれている内容は、どの本もほぼ同じで、反日的な韓国に対するテンプレート化した反論が中心。書店員の良心としては早く出版社に返品したい」と本音を漏らす。

    一方、出版業界内においてもこうした民族差別や排外主義を煽る本を「ヘイト本」と呼び、問題視する声もある。’14年に出版業界による自浄を訴える団体を立ち上げた編集者の岩下結氏は嘆く。

    「顕著にヘイト本が書店に並ぶようになったのは’12年。’13年から’14年にかけての時期には、書店の棚がヘイト本で占拠されていました。その後、’15年になるとヘイト行為に世間の風当たりが強まり、’16年6月にはヘイトスピーチ解消法が施行されました。これで一時ヘイト本の出版には様子見の動きが広まりましたが、今年に入ってからまた急に増えています」

    岩下氏が危機感を持って反ヘイト活動に参戦した’13~’14年を第1次ヘイト本ブームとするならば、現在は第2次ブームと呼ぶことができそうだ。しかも今回のブームではついにヘイトの対象が自国民にまで広がっており、事態は悪化の様相を見せている。

    「『沖縄を本当に愛してくれるのなら県民にエサを与えないでください』(ビジネス社)は許せません。同じ日本人である県民に対して『エサをやるな』という言い方は凄まじい。韓国や中国へのヘイト本を作っているうちに、言葉の感覚が麻痺したんでしょう」(岩下氏)

    かくも攻撃的なヘイト言論の根はどこにあるのか。右派論壇誌が新聞広告で使う文言の変遷を研究している能川元一氏に聞いた。

    「伝統的に日本の右派は、反共の同盟意識から親韓であり、一方的なヘイトはしませんでした。『諸君!』の’95年5月号の読売新聞広告では、韓国を蔑視する右派文化人への批判記事が強調されています。昨今の広告のように韓国の非ばかりを一方的に意識させる文言ではない点が大きく違います」

    この状況が変わった大きな転換点は、’96年に慰安婦問題が中学校の全教科書に載ると明らかになったことだと能川氏は指摘する。

    「危機感を持った右派は’97年に『新しい歴史教科書をつくる会』や日本会議を設立。彼らは『反日包囲網が敷かれている』という被害者意識を募らせていきました。’97年2月の『諸君!』の朝日新聞広告には、米中韓が一体となり日本の戦争犯罪を追及する事態への警鐘を鳴らす記事が見られます」

    慰安婦や南京大虐○などの歴史認識問題において、日本の右派は「自分たちは犯罪をでっちあげられて責められている」と考える。そうした被害者意識ゆえの攻撃性が、使う言葉に表れるのだろう。

    【岩下 結氏】

    「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」事務局。書籍『NOヘイト! 出版の製造者責任を考える』の発刊に携わる

    【能川元一氏】

    研究者。右派論壇誌などを研究対象としている。共著に『海を渡る「慰安婦」問題』(岩波書店)、『憎悪の広告』(合同出版)など

    ― なぜ[ヘイト本]は売れ続けるのか? ―

    ソース:日刊SPA! 9/16(土) 9:00
    https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170916-01394897-sspa-soci

    引用元: 【話題】[ヘイト本]再び隆盛の兆し、犯罪をでっちあげられているという被害者意識ゆえの攻撃性の表れか[09/16]

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    1: ねこ名無し ★@\(^o^)/ 2015/02/13(金) 04:16:36.34 ID:???.net
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    月刊誌「WiLL」(ワック)

    「本のタイトルだけで“ヘイト本”と批判するなよ! ヘイトスピーチじゃないか!」

     「WiLL」(ワック)編集長・花田紀凱氏が逆ギレして、こう吠えたのは、2月9日、東京・新宿ロフトプラスワンで行われた「『WiLL v.s. NOヘイト!』?出版業界と『ヘイト本』ブーム?」でのことだった。

     このイベントは「嫌韓」「反中」を掲げ“人種差別を助長する”ヘイト本が書店を埋め尽くしている出版業界の状況を見て、パブリッシャーや文筆家たちが議論するという趣旨で開かれたのだが、
    そこに中国や韓国へのヘイト記事やヘイト本を連発している花田編集長がパネラーとして参加したのである。

     開催の契機となったのは、先日本サイトでも紹介した『NOヘイト! 出版の製造者責任を考える』(ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会/ころから)という一冊の本だった。
    本書はその題名のとおり、業界内部から“ヘイト本問題”に切り込んだものなのだが、出版の約1ヶ月後、「WiLL」の出版元であるワック側から「当社が出している数点の書籍が“ヘイト本”と書かれていることに違和感を覚える」
    という旨のメールが届いたのだという。

     そこで「WiLL」編集長の花田氏を交え、公開の場で議論する運びとなったわけだが、開催にあたってはちょっとした悶着があったようだ。

     当初主催者側から発表されていたのは、本サイトでも連載を持つ対レイシスト行動集団「C.R.A.C.」の野間易通氏と花田氏の「直接対決!」というフレコミだった。
    だが、花田氏は開催数日前に野間氏との「対決」を拒否し、結局、イベントは二部構成に変更。
    花田氏は第一部で、ヘイト本出版に批判的な活動をしている「ころから」代表・木瀬貴吉氏と一対一で議論し、野間氏は第二部で保守系評論家・古谷経衡氏と対談する、ということに落ち着いた。

     なんとなく敵前逃亡という感じもしなくもないが、そこは雑誌業界の重鎮らしく、第一部では持論をまくしたてていた。
    たとえば、『NO!ヘイト』のなかで、『中国を永久に黙らせる100問100答』(渡部昇一/ワック)のタイトルが「ジェノサイドへの欲望が読み取れる」「誰かを『永久に黙らせる』のに一番よい方法は何か。
    ちょっと考えたら分かりますよね」と指摘されたことに対し、花田氏はこう噛み付いたのだ。

     花田「これは、ようするに“反論できないようにする”“論破する”という意味。それをね、『ジェノサイド』とか言われたらたまったもんじゃないよ」
     木瀬「だったら『永久に』という言葉は必要ないですよね? 『韓国・北朝鮮を永久に黙らせる100問100答』という本もワックから出されています」
     花田「いやいや、これを韓国人とか中国人を『○す』って読みとるほうがおかしいでしょ!?」
     木瀬「では『日本を永久に黙らせる?』というタイトルの本があったとしても、同じことが言えますか?」
     花田「黙らないよ、こっちは(笑) 反論すればいいわけでしょ。そもそも『○す』なんて思う奴なんていないよ! ちょっとおかしいんじゃない!?」

    「永久に黙らせる?」という言葉はギャング映画やサスペンス小説などで「○す」という意味に使われる表現で、それ以外の使われ方はほとんどないと思うのだが、花田氏はあくまで「反論できないようにする」という意味だと言いはる。

     花田「『○せ!』と主張していると思う人なんていないです! いたとしてもごく少数だよ!」
     木瀬「少数ならいいんですか?」
     花田「少数ならいたってしょうがないよ」

     しかし、ワックで問題なのは上述の書籍だけではない。花田編集長が「レイシズム雑誌なんかじゃない!」という「WiLL」の表紙や目次には毎号、こんな見出しが並んでいる。

    「哀れな三等国、韓国」「世界中で嫌われる韓国人とシナ人」「恥知らぬ韓国とは国交断絶」「韓国人は世界一の嘘吐き民族だ!」「何と哀れな国民か 韓国人でなくてよかった」
    「韓国こそ世界一の売春輸出大国だ」「去勢しないと性犯罪を抑えられない国」……。

     どう見ても、特定の民族や人種への差別を煽動する文言――ヘイトスピーチだ。しかし、花田サンはこのイベントでもうひとつ、こんな弁明を繰り返し強調していた。

    「タイトルはアイキャッチで、価値は中身で決まる」「中身を読んでから批判しなさいよ」

    http://lite-ra.com/2015/02/post-858.html

    >>2以降に続く)

    引用元: 【リテラ/梶田陽介】「ヘイト本というほうがヘイト!」 花田紀凱「WiLL」編集長がネトウヨ論理丸出しで逆ギレ![2/11]

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    朝日新聞社旗1: ダーティプア ★@\(^o^)/ 2015/01/07(水) 18:12:37.59 ID:???.net
    ■ヘイト本の氾濫にどう対峙していくのか

    一昨年あたりから書店へ行くたびに嫌な気分になった。店頭の新刊コーナーには韓国や中国を嫌う、いわゆる「ヘイト本」が並んでいた。
    同時期、新聞各紙を開いて下段を見ると、隣国を罵倒する本や週刊誌の広告が目だちはじめた。それらの本はよく売れ、柳の下のドジョウ
    よろしく類似本が今も増えつづけている。

    その一方で、安倍政権は集団的自衛権の解釈変更を閣議で決定。在特会(在日特権を許さない市民の会)によるヘイトスピーチは勢いを
    増していった。

    書店の一角を占めるヘイト本を目にするたびに私が嫌な気分になるのは、そこに不穏な気配を感じるからだろう。かつて「八紘一宇」や
    「大東亜共栄圏」や「鬼畜米英」をスローガンに掲げてアジアを侵略したこの国の暗い歴史が、ふと頭をよぎる。戦後ずいぶん時間がたって
    から生まれた者でも、その史実は本で学んできた。

    本は過去への扉であると同時に、未来に通じる入り口にもなりえる。少年期から読んできた多くの本は、私が自分で考える基盤となってきた。
    だから、ヘイト本にざっと目を通すと、もしもある若者がこの類の内容だけを読んで日韓や日中の関係をとらえたらどうなるのかと、憂えてしまう。
    そこから生まれるのは憎悪まじりの差別意識だけではないか……。

    この『NOヘイト!』を編んだ「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」も、ヘイト本の氾濫を憂えた人々によって誕生している。
    自分たちが関わる業界が、時に裏づけすらとらずに他国へのヘイト本を生みだしているジレンマ。本がなかなか売れない中、この状況にどう
    対峙していくのか──あきらめず、とにかく自分たちがまず考える意志から生まれた本の副題は、「出版の製造者責任を考える」だ。

    書店の責任を問う前にまずは出版社が考える。その一端がまとまったこの本が読者にどう読まれるのか、ぜひ注目したい。

    ※週刊朝日 2015年1月16日号

    ソース:週刊朝日 2015/1/ 7 17:06
    http://dot.asahi.com/ent/publication/reviews/2015010700067.html

    引用元: 【週刊朝日】アジアを侵略した暗い歴史が頭をよぎる…「ヘイト本」から生まれるのは憎悪まじりの差別意識だけではないか[01/07]

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