▲教皇の新年カードにのせられた「原爆少年」写真


▲教皇の新年カードの裏面に書かれた「戦争の結果」

(ソウル=聯合ニュース)フランシスコ教皇が今年、新年カードに核兵器被害者の哀しい姿を選んだ。

1日、米国CNN放送などによれば教皇が年末年始をむかえ印刷を指示したカードには1945年、米軍の原子爆弾をうけた長崎にいた少年の写真が載った。乳児に見える亡くなった弟を背負った少年が火葬場の前で葬儀の順序を待ち、かたい表情で立っている姿が見える。

カードの裏面には「戦争の結果」(The fruit of war)というタイトルと共に写真の説明が入れられ、タイトルの下に自身の署名を残した。現地メディアは教皇が今回の写真を直接選んだと報じた。写真のキャプションには「幼い少年の悲しみは血がにじむほど噛み締めた唇にあらわれるだけ」という内容が含まれた。

この写真は第二次世界大戦の時、原爆投下後に現場を訪れた米国海兵隊カメラマン、ジョー・オダネル（Joe O'Donnell）が撮影したものだ。米国議会図書館によればオダネルは米軍が長崎、広島に原爆攻撃を加えた後、4年間二つの都市が体験した核攻撃の余波を記録した。オダネルの写真は「日本1945年:グラウンド・ゼロから来たある海兵隊カメラマン（Japan 1945: A US. Marine's Photographs from Ground Zero.）」という本を通じて公開されたことがある。

CNN放送のバチカン解説者のジョン・アランは「写真カードで教皇の立場に新たに大きく追加されたものはないが、教皇が年末年始に配布される特定のイメージを直接選択したのは初めてなので、そのメッセージは現在の状況と特別に関連性がある」と説明した。教皇は以前から核兵器を糾弾してきたし、戦争が子供たちに及ぼす悪影響に大きく憂慮もした。

北朝鮮の核兵器プログラム強行、米国行政府内外の軍事オプション議論で韓半島の緊張が高まる状況を憂慮したものという解釈も出てくる。実際に教皇は先月25日、クリスマス公式メッセージ「ウルビ・エト・オルビ」(ローマと全世界に)で韓半島対立状況を憂慮し信頼増進を促した。教皇は韓半島をめぐる危機が解消されるように「毎日毎日祈っている」と昨年11月、明らかにしたことがある。
（後略）

チャン・ジェウン記者

ソース：聯合ニュース(韓国語) 教皇年賀状写真、亡くなった弟（妹）背負った原爆少年…「核戦争絶対にならない」
http://www.yonhapnews.co.kr/bulletin/2018/01/01/0200000000AKR20180101013200009.HTML

関連記事：CNN（英語）'The fruit of war': Pope Francis prints photo of Nagasaki victims
http://edition.cnn.com/2017/12/31/europe/pope-francis-nagasaki-photo/index.html